rugtaku’s diary

日々のニュースで疑問に感じたことを取り上げる

孤軍奮闘

 米国の金利、0.75%上げに続いて、英国やスイスでも金利が上がる。欧米のインフレに対する恐怖とも思える懸念は、軒並み金利を上げる方向に進んでいる。日本はその波に乗れない。金利を上げることでGDPの2倍を越える赤字国債を抱えるがゆえに、それが重荷と化して日本だけが利上げに動けない。できれば円安に加勢が欲しかったが、日本以外のほとんどの国は残念ながら金利を上げる方向にある。日本だけが、その現実を受け入れようとはしていない、その構図を日本政府や日本銀行は認めがたいのかもしれない。世界の趨勢がインフレ退治を目標に金利を引き上げようとしている風潮を受け入れず、為替に関しては劣勢の戦いを強いられる。

 

 為替相場における孤軍奮闘は、まったく報われないだけでなく、ドルを主軸とする外貨準備高を急速に減少させるだけである。残念ながら、日本政府の為替相場介入は日本を貧困化させるだけである。国際社会の実情を理解しようとせず、日本にとって都合の良い筋書きを夢想しても、そのようにことは進まない。

 

 現実を直視せず、経済政策の修正を行わなければ、日本国民はますます貧しくなる。経済格差の拡大を抑制して、中流層を拡大していかなければ、日本経済は浮揚しない。日本経済を受容させるカギは、ベーシック・インカムの導入による総需要の拡大を行うことができるかどうかにかかっている。